「…ねぇ。」

「ん?なぁに?ツナ。」

「なんでこんなに暖かいのにマフラーとか巻いてるの?」

ずっと夢見たLOVE STORY

は、あれ?ばれた?みたいな顔でこっちを見てる。

「んとねぇ…首に蕁麻疹できた。」

「…蕁麻疹だったら、なおさら酷くならない?」

「目立つじゃん。蕁麻疹。」

「だけどさ、かゆくない?マフラーの繊維がさ…。」

「かゆぃ…くない!かゆくない!」

今、絶対かゆいっていったよね?

そろそろ桜のつぼみが開く頃。

マフラーなんて巻いてたらなおさら蕁麻疹が酷くなると思うけどなぁ。

オレ達はまだ人が少ない公園で、ブランコをこぎながらこんな不思議な会話を交わしている。

なんで公園にいて、ブランコにをこいでいるのかといえば、全部の要請で、が珍しく駄々をこねるから、来てあげたけど。

なんか静かで、は黙りっぱなし。オレはどうしてここにつれてこられたのか分からないから、話しようがないし。

だから、特にすることもなくがしゃべるのを待ってたら、その異変に気付いた。

そして冒頭に移るわけ。

「…ちょっと、見せてみてよ。」

マフラーに手を掛ける。

「えっ、ちょ、駄目ッ。」

「え?なんで?」

こんなに拒絶されるとは思わなかった。

の顔は真っ赤になってて、でも、真っ赤になりすぎだよ。ねぇ?やっぱり暑いんじゃない?

「あ、暑くないよっ。全然だいじょーぶ!」

「…本当?」

「うん。」

真っ赤な顔で思いっきり笑う。可愛いけど、心配だ。

は、少し躊躇するようにそわそわして、いった。

「…ふぅ…じゃあ、どうしてマフラーしてるか話すよ。蕁麻疹じゃないよ。ツナのことだから、死にそうなぐらい心配してるでしょ?」

「…同然だよ。」

なんだ、蕁麻疹じゃないんだ。それならそれで、どうして?

は、恥ずかしそうに微笑むと(この微妙さ加減が可愛い)話し始めた。

「あのさ、私夢見がちだしさ、よくラブストーリーとかにあこがれちゃうんだ。で、雪が降ってる日に自分のマフラーを相手にかけてあげるシーンとかあるじゃん。」

「あるの?」

ラブストーリーとか見たことないんだけど。

「あるんだよ。それで、昨日季節はずれだけど、やりたいなぁって思って、でも冬まで待てないから、今日やっちゃえって…。」

「…そんな理由で?」

「そんなじゃないの!私にとっては超重要なんですよ!」

“そんな”だろ!そんな理由でオレを心配させないでくれよ!

「…う、ごめんなさい。でも、やりたいんだもん。」

無邪気な奴…そこが可愛いんだけど。…て、あれ

「その…マフラー巻かれるのって、オレ?」

「うん。」

しれっとした態度でいう

「へぇ…て、えぇー!!」

「驚くところ?」

「驚くだろ!だって!巻かれなきゃいけないの?」

恥ずかしいよ。いくら、の頼みとはいっても。

「…恥ずかしい、よね。うん。でも、たぶん今日やってくれればしばらくわがまま言わないから。…お願い、します。」

は急にしおらしくなって、だいぶ上目使いでオレを見る。…う、ちょっと恥ずかしい。

「…あぁ…ちょっと、分かった。うん。巻かれてあげる。の思うとおりにして、いいよ。」

つい、乗っちゃったよ。でも、嫌じゃない…かな。

「…ほんと?いい?」

「うん。大丈夫。」

は、さっきの照れはもうなくて、優しい笑顔になってた。首のマフラーをとって、オレの首に巻きつける。

「…暑い?」

オレの肩にもたれて、言う。

「全然。…は?」

「…暑くないよ。暖かいよ。…ありがとう。ツナ。」

しばらくの間、オレ達は互いにもたれかかっていた。マフラーがかかってる部分は、むしろ心地よかった。


10代目!ちょっと甘いです!マフラーなんて暑くないんですか!?

ハヤブサです。獄寺君ではありませんよ?(怪しいけど

そして、私の友人の協力によりこの作品を完成できました!
ほかにいくつかお題をいただいてるので、全部消費できるようがんばります!

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